●天平の甍、かわら工房を尋ねて! (1)
春とはいえ頬を通り過ぎる風が痛いほどの亀崎海浜公園駐車場を時間きっかり出発、
NFUジャンプシニア31名の車列は、
三州陶器かわら産地の有力工場である丸栄陶業株式会社を見学した。
有名建築家の設計による瀟洒な建物の2階会議室で、樅山社長自らの会社説明・
かわらの豆知識のお話から始まった。
創業は享和元年2月(1801)と言うから200年以上の齢だ。碧南市に4工場を立し、7本のトンネル窯を有し
月産330万枚、年商60億、従業員183名の会社規模である。
とりわけ、
いぶし瓦生産量では業界一の寡占状態にあると言う。
経営方針は、何事にも「感じて、信じて、即、 実行」を掲げて積極的に行動している
と強調しておられた。
その後、かわら講義に入っていった。
瓦の語源はサンスクリット語のカパラから転化したとか、亀の甲のかふらが転化したとか、
いろいろ説があると言われているそうだ。
日本への渡来は588年ごろ百濟から寺院建築博士らと一緒に来訪したかわら博士によって伝えられたと文献に
記述されている。そして天平の甍を迎えたのであろう。
庶民階級に広まってきたのはようやく江戸時代であり、生産拡大が続き明治時代に全国に普及していったそうだ。
醸造、酒造同様かわらも各地方で生産されていたが近年自動化とともに三大産地に集約されつつある。
つまり三州6割、石州(島根県)・淡路で2割とシェアーを分かち合っている。
面白い話としてこの3産地の焼成温度が100度づつ異なっていると言うことである。
つまりユーザーの地域環境に順じた製品を作っている有力産地が設備の近代化で、
弱小産地を淘汰しているのであろう。
かわら知識を十分に詰め込んでいよいよ工場見学へと説明用イヤーホン
とヘルメットを準備する。
*甍とは・・・・家の上棟(うわむね)。家屋の背。屋根の頂上の部分。
また、屋根に葺(ふ)いた棟瓦(むねがわら)。のことだそうです
●天平の甍、かわら工房を尋ねて! (2)
事務所通路などに、さりげなく置かれた中国陶器にも古の風格を感じる。
施工例が展示してあるギャラリーを巡って、屋外の製品展示場を見て工場に足を踏み入れる。
4工場の中で一番古い設備だと言うことだが、自動化され、瓦をつるしたベルトコンベアーが
工場中を縦横に走行している様は生き物のようだ!
原料の粘土は、地元で3割、残りも知多・瀬戸などで100パーセント調達されているが、専門業者が
数社で産地全体にデリバリーしていると言う。
ここも専門業者が24時間体制で対応してくれていると言う。
もともとは、矢作川の水流によって運ばれ堆積した三河粘土は、地元の田畑の地表から3mぐらい下から各工場が
ほりあげていたものだ
因みに購入相場は2,000〜3,000円/tだそうで、陶芸に使用する粘土は1万円ぐらいするそうです。
燃料はLPGであり、一昔前の石炭など環境汚染燃料のような物に比べて格段に環境に優しい
産業・企業に変身している。
*いぶし瓦とは・・・焼成の最終工程で"コミ"とか"いぶし"と呼ばれる薫化(くんか)を行い、
銀色の炭素膜を形成させたものです。
●天平の甍、かわら工房を尋ねて! (3)
新吹上御所・高円宮邸など宮内庁への納入実績からか、秋篠宮さまご夫妻も来社されたという
ゲストルームへ再び戻って質問時間をセットしてもらった。
多人数なのにコーヒーを出していただき、味わいながらお答えをしていただいた。
後々のスケジュールが気になって数問だけで、栄四郎瓦工場を後にして西尾市へ向かった。
カムサハムニダ!
栄四郎工房製のお土産を頂いた。
その説明書には、「三河粘土は扱いやすく、容易に入手できることから数百年に亘り粘土瓦、
赤レンガなどの材料となってきました。鉄分を豊富に含み焼き方によって色彩の変化を起こし
焼きあがった素朴さからも大変味わい深い粘土であるとされています。
その粘土で、クラフトとして鬼面を作ってみました」
・・・と記されていた。
●茶めしうな釜と抹茶のあいや! (終)
矢作川を渡る、黒い寒冷紗で覆われた茶畑が車窓に飛び込んでくる
お茶屋さんの看板もあちこちに点在しているここは抹茶生産の日本一の産地である。
一面茶畑の中に、稲荷山茶園公園も見ることができる。新緑の季節には絶景だろうね。
昼食場所の老舗の料亭「魚寅」の離れ座敷に案内された。
釜にご飯とてん茶(石臼でひくと抹茶になります)とダシと野菜と鰻を入れて炊き込まれた「茶めしうな釜」
が一人ひとりのお膳に出された。
仲井さんから、お釜の中でよくかき混ぜて、1杯目は普通にお召し上がりください!2杯目は急須の出しつゆをかけて
お召し上がりになると美味しいですよ・・・と言う説明だった。
てん茶の風味が鰻の生臭さを消し、味がまろやかになるので、鰻が苦手な人でも食べられる鰻料理だ。
今日は沢山でお邪魔したので抹茶アイスクリームをサービスだと言って持ってきてくれた。
料金は1575円だった。

帰途、お茶屋さんの一軒 あいやに立ち寄る。
抹茶をサービスしてもらってジャンプシニア栄四郎かわら工房見学会を終える。