特別賞
「かけがえのない命」

東海市立平州中学校 2年

土性 優香

子供の命を簡単にうばってしまう大人を多く見かけるようになった。「なぜ関係のない小さな命までうばってしまうのだろう。」と、ニュースを見かけるたびに思ってしまう。

命はだれかにうばわれるためにあるのではない。命は自分の未来を変える一つの宝物である。

私はある事故以来、命を宝物のように大切に思うようになった。

その事故とは、私が小学四年生の夏に起きた。私は夏は夕方でもまだ明るいので、習い事へは自転車で向かっていた。そんなある日、私はいつものように自転車ででかけ、習い事の場所から家に帰る帰り道を私はいそいで家に帰ろうと自転車のペダルをこいでいた。家路に戻る途中にとても急な下り坂がある。私はいつものように、坂を一気に下っていった。すると私は角を曲がりきれなくて、ガードレールにそのままぶつかってしまった。私はとてもあせった。「頭から血がでてる。どうしよう。」私は頭をおさえながら、大きな声で助けを呼んだ。「私は死んでしまうのか。そんなのやだ。」そして私は恐怖に体を震わした。私の声に気づいてくれた人が救急車を呼んでくれた。私の心はパニック状態だった。私の命はもう終わってしまうのか。このまま死んでしまうのだろうか。

その夜、私は病室で心の底からくる震えを落ちつかせることはできかった。一時、応急処置をして痛みはおさまってきている。頭に包帯がすごくまかれていた。まるで頭だけミイラになってしまったかのように。

そんなに大がかりな手術ではなかったが、私はとにかく怖かった。私は命がとてもしゃぼん玉のようにはかない小さなもののように感じた。ここでい、命が終わってしまったら、どうなるのか。これからまだ、やりたいことがたくさんあるのに、どうすればいいのか。

私は今、頭にその事故で残った傷がある。私にとってこの傷は、命を大切にしなさいと教えてくれているように感じている。

この事故のとき、坂をゆっくり下りていかなかった。なによりも、早く家に帰りたい一心で、自転車のスピードを速くしてしまった。このとき、私はまだ命について、自分が生きていることについて、その大切さについて深い関心を持っていなかったと思う。

命があるから、人間それぞれ楽しい体験や怖い体験などできると思う。さまざまな体験で、ときには命について学ぶことがあるだろう。その機会ごとに少しずつ命に関心を持ち、命の大切さを感じながら生きていけるとよいと思う。

命とは不思議なもので、とても小さくか弱いものである。しかし、時には無限の強さも感じられる、とても大切なものであると感じている。

命は今私にとって一番の宝物である。そして、これからも命を大切にし精一杯後悔することがないよう生きていきたいと思っている。