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08特集 SDGs達成に向けた日本福祉大学の取り組み31残さない」社会の実現につながっていくでしょう。福田 研究プロジェクトとしては、現在、公益財団法人日本生命財団と行っている知多半島をモデルとした0歳~100歳までのすべての人が安心して暮らせる地域づくりをめざした地域包括支援体制構築の共同研究も進めています。今後、さらに発展させていきたいところです。児玉 この研究は、一人暮らし高齢者や障がいのある人をはじめ、乳幼児や子どもから成人まですべての人が地域で安心して暮らすための支援体制の構築をめざしており、SDGsにフィットしています。本学の多様な学部の教員が地域の自治体や事業者、NPOの方たちと協働して取り組んでおり、本学の特長を活かす中心的な研究と位置づけて推進していきたいと考えています。大島 高齢社会の中で医療福祉問題というのは、人間の生命、生活に直結する問題です。これまで医学というのは生命偏重で、生活という側面を考えていませんでした。ところが、高齢社会での医療は“治す医療”から“治し支える医療”へと変わり、生命だけではなく生活までを考えることが明確に打ち出されています。先ほど申し上げたように、「ふくし」という冠を持つ大学として、そういった仕組みづくりで中心的役割を担ってくれるよう大いに期待しています。総合的にマネジメントしていけるような、そんな役割を求められていると思います。福田 大島先生にそう言っていただけると一層身が引き締まる思いです。医療政策も含め、成熟した新たなしあわせを考える上で日本福祉大学の役割は非常に大きいと感じました。SDGsのゴールは2030年。目標の達成に向けて一丸となって邁進するとともに、大学としてもさらなる飛躍をしていきたいと思います。ふくしの視点で地域と一緒に行動できる人材、「ふくし・マイスター」。ふくし・マイスター修了証2018年度のふくし・マイスター認定は648名!2019年度の認定者は2020年3月に行われる学位記授与式で認定されます。日本福祉大学では地域に関心をもち、地域課題を我が事として捉え、身をもって解決にあたる素養をもった人財を「ふくし・マイスター」として養成しています。「ふくし・マイスター」は、地域のさまざまな領域の人との関わりや、学内外で地域に関わる活動を通した学びである「地域志向学習」により養成されます。

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