特別賞
「選挙権と少年法」

半田市立亀崎中学校 3年

太田 遥おおたはるか

七月十日は参議院議員選挙の投票日であり、十八歳選挙権が適用された初の選挙となりました。私もあと三年後には政治の一部に参加すると思うと、まだ政治について知らないことやわからないことのほうが多くて不安でいっぱいです。若者の声をもっと政治に反映するために選挙権を十八歳に引き下げたそうですが、政治の知識がまるでないような世代に権利を与えても意味がないし、理解する時間や考える時間が必要だと思います。

それに比べ、年々未成年による強盗や殺人などの凶悪な犯罪が増えています。何故年々このようなことが増えているのか、考えてみました。結果、少年法が甘いのではないかという考えに至りました。未成年だからといって犯してしまった罪の重みは変わらないのに刑が軽かったり、メディアで報道される際には名前や顔を出さなかったり、過剰に法に守られすぎているのではないかと思います。浅はかな考えで罪を犯し、「罪を犯しても、これくらいなのか。」と思わせるような刑を受け、ちゃんと反省せずに同じことを繰り返してしまうという状態を大人がつくりだしているのではないでしょうか。

日本は少子高齢化が進んでおり、それに伴ってこれからの日本の政治や経済が心配されています。数年後にはもう、私達が日本や世界を担う番であり、私たちが主体となって考え行動しなければなりません。私は今社会科の授業の公民的分野で憲法や法律、政治のありかたや仕組みを勉強しています。そして授業で民主政治の目的は「国民が互いに一人一人の幸せを実現すること」ということも学びました。犯罪も国民一人一人が幸福で罪悪感を抱かなければ、多発しないと思います。今の日本は発展することに夢中で原点であるルールに目がいっていない気がします。選挙権を引き下げたように時代に沿ってルール(少年法)も改正すべきではないでしょうか。

今も昔もこれからも、子供というのは国の宝であり大切な未来を任されている存在というのは変わりません。ことわざに「かわいい子には旅をさせよ」があるように、子供が大切なら甘やかさずに苦労させる方がよいのではないでしょうか。苦労したことは忘れないし、その経験を生かした行動をすると思います。

この問題は私だけが思っていることかもしれませんが、数年後に私のこのような思いが届いたらいいなと思いました。今の私たちは政治に直接関わるような機会はありませんが、政治について知ったり考えたりすることも、私たちにできることの一部だと思います。老若男女関係なく、考えや思いを共有し話し合えるような環境づくりも必要です。どの世代にもやるべきこと、できることがまだ知らないだけでたくさんあります。