わたしには、九十才のひいばあちゃんがいます。ひいばあちゃんは、あみ物を教えてくれたり、お手玉を作って遊んでくれたり、昔の話を聞かせてくれたりします。
おぼんにひいばあちゃんの家に行きました。ひいばあちゃんはいつも通りのえ顔でわたしたちをむかえてくれました。
「おぼんはごせんぞ様のれいがわたしたちのところへ帰ってくるんだよ。わたしたちがここにいるのも、ごせんぞ様のおかげだから、感しゃしておまいりするんだよ。」
「どうしてごせんぞ様のおかげなの?」
と聞くと、
「ごせんぞ様がいなかったら、わたしたちもここにはいないんだよ。」
と教えてくれました。
そうか、ごせんぞ様、ひいばあちゃん、おじいちゃん、おばあちゃん、お父さん、お母さんが一人でもいなかったらわたしは今ここにいないんだ。そう思うとごせんぞ様に感しゃの気持ちでいっぱいになりました。
わたしは手を合わせて、ぶつだんのほとけ様に感しゃの気持ちをこめて、おまいりしました。すると、ひいばあちゃんが、
「おまいりしてくれて、ありがとう。」
とやさしいえ顔でわたしに言いました。
わたしはひいばあちゃんといっしょにいるとしあわせな気持ちになります。それは、ひいばあちゃんがいつでもえ顔だからです。ひいばあちゃんにつられて、わたしもニコニコ顔になります。え顔はまわりのみんなをしあわせな気持ちにしてくれる、とってもステキなまほうだと思います。みんなをえ顔にしてくれるひいばあちゃんが、わたしは大すきです。ひいばあちゃんにもっともっと長生きをしてもらって、たくさん話をしたり、いっぱい遊んだりしたいです。
ひいばあちゃんは、わたしが帰る時、
「いつも元気でいるんだよ。またいつでも遊びにおいでよ。」
って言ってくれます。わたしもひいばあちゃんに、
「いつまでも元気でいてね。また遊びに来るからね。」
とかならず言います。
帰る時はいつもさみしいけれど、ひいばあちゃんはえ顔で見送ってくれます。わたしも、ひいばあちゃんみたいにいつもニコニコえ顔でいたいと思います。そして、まわりのみんなをしあわせな気持ちにすることができたらいいなと思います。