特別賞
「おばあちゃんとの約束」

阿久比町立東部小学校 6年

渡辺 大翔わたなべだいと

「兄弟は仲良くしないかんよ。」ひいばあちゃんの家に会いに行くと帰るときに必ず言われていた言葉です。ぼくは、おばあちゃんの家でも弟とけんかをすることがあったのでその様子を見て言っているんだと思っていました。

今年の6月にぼくのひいおばあちゃんは100歳で亡くなってしまいました。おそう式でたくさんのしんせきが集まって、みんなでおばあちゃんの思い出の話をしているのを聞いておばあちゃんが6人兄弟だったことがわかりました。

おばあちゃんは、元気に100歳まで生きることができたけれど、おじいちゃん、おばあちゃんになるまで生きられたのはおばあちゃんと一番下の弟の二人だけでした。その他の4人の兄弟は、みんな亡くなってしまっていて、赤ちゃんの時や大人になるまで生きられず病気などで亡くなりました。その中でも、ぼくが一番おどろいたのは、おばあちゃんの弟の一人が、日本が戦争をしている時に、特攻隊になることを自分で希望して、本当に飛行機に乗って戦争に行き、亡くなっていたことです。ぼくは、戦争なんてずっと昔の話だと思っていたので、自分のおばあちゃんの弟が戦争でなくなっていたなんてとてもショックでした。

お母さんが、子どものころおおばあちゃんの家に泊まりに行くと、夜ねる前に手を合わせて兄弟みんなの名前を呼んで、「今日も一日無事に終わりました。ありがとう。」と毎日必ず言っていたと教えてくれました。おばあちゃんが、兄弟は仲良くしないといけないと言っていたのは、妹や弟が自分より先に亡くなってしまって悲しい思いやさみしい思いをたくさんしたからだと思いました。

今ぼくは、戦争もないし病気になっても病院で治してもらえるけど、昔は戦争に行って死んでしまうかもしれないし、今ほど治らない病気もたくさんあったようで、とても残念だと思いました。

おばあちゃんが今頃天国で兄弟に会えてみんなで楽しく過ごせているといいです。

ぼくのお母さんは、妹やいとこと仲良しです。こどものころからぼくと同じようにおばあちゃんからみんな仲良くするように言われていてちゃんと守っているんだなと思います。

ぼくにも弟が一人いて、毎日けんかばかりしてしまうけど、おばあちゃんの「みんな仲良く」の言葉を忘れないで弟だけでなく家族や友達を大切に仲良くしていきたいと思います。