半田市教育委員会長賞
「弟の世界」

半田市立乙川東小学校 4年

市川 莉依哉いちかわ りいや

ぼくには四才年下の弟がいます。弟はいま六才です。だけどまだぼくみたいにしゃべれません。

「いや。」「ちょうだい。」「やって。」などかんたんな言葉は少しだけ言えます。これはどうしてかというと、ぼくの弟は発達しょうがいだからです。弟はぼくとちがう所がたくさんあります。

弟はまだ自分の気持ちをうまく言葉で言えないので、おこったりいやなことがあるとたたいたりけったりしてきてぼくはいたい思いをします。正直ちょっといやですが、かわいいのでついついゆるしちゃいます。

他にも弟は記憶力がすごくいいです。家族でショッピングモールに行くと自分のすきなお店をおぼえていて、一人で勝手に行ってしまいます。弟は自分のすきな場所にしか行きません。ぼくが見たい物があってもお店に入れなかったりすぐにどこかに行ってしまったりして「もーなんだよー。」ってなります。

他にもなんだよーって思ったことがあります。それは食べ物のすききらいのことです。ぼくはすききらいが多いです。特に野菜がきらいです。だけど家でも食べなさいと言われて出されます。だからがんばってきらいな野菜も食べてます。だけど弟は野菜を全く食べません。だけどおこられたり、食べなさいと言われません。それはすききらいではなくて発達しょうがいの特ちょうからくる、へん食というものらしいです。弟はいつも同じものを食べています。どんなにおなかが空いていても自分が食べられるものじゃないとぜったいに食べません。ぼくはおなかが空いてるならとりあえず出されたものは食べればいいのにと思います。

そんな弟も最近通っている園では、給食を少しずつですががんばっているみたいです。この前は、やきそばを食べたそうです。

弟が通っている園はふつうのようち園やほいく園とちがって、りょういく園という所です。りょういく園は、色いろなしょうがいをもっている子が通っています。弟も毎日楽しそうに通っています。そんなすがたを見て弟みたいに発達しょうがいの子も毎日楽しくえがおで通える場所があってよかったなとぼくは思いました。

だからこれからりょういく園みたいに弟や色いろなしょうがいをもった子が、安心してすごせる場所がふえていってほしいです。そうすればしょうがいをもった子も、その家族も幸せになれるとぼくは思います。