特別賞
「大切にしたいこと」

東海市立平洲中学校 2年

梅下 瑠依うめした るい

 私が大切にしたいこと、それは今あたり前に幸せに生きていられることです。私は、コロナの自粛生活中、さまざまな思いで過ごしていました。その一つは、あたり前のように学校に行って友達や家族と遊んだりできる幸せです。コロナの自粛生活の中では友達と会うことも家族のおばあちゃんおじいちゃんに会うこともできません。おじいちゃんおばあちゃんと電話することはできるけれど、顔を合わせてしゃべることも一緒にご飯を食べることもできなくなってしまい、とても辛かったです。そこでコロナがいつ治まるのかもわからない状態の中、家にいるのも辛くなってしまいました。私は初めてあたり前がなくなるのがこんなに辛いことなのだと知りました。

 今まであたり前に学校に通い、友達や家族とたくさんのことをして、過ごしてきました。毎日のように学校に行くのが嫌でお母さんに休みたいなどと言ったこともありました。コロナで学校が休校になったとき、正直なところ、嬉しいと思っていました。自粛生活の初めのうちは、学校に行かずに家でゴロゴロできるのが嬉しい、楽しいという気持ちばかりで、毎日ゲームやテレビをたくさんできて幸せだと思っていました。しかし、だんだん日にちが過ぎていくうちに、学校に行って友達としゃべりたい、友達や家族みんなで一緒にご飯食べたい、と思うようになりました。いつ前みたいな生活にもどれて、楽しく生活を送ることができるのか、不安になっていました。

 そして、やっと学校が始まり、いつものようにみんなで授業を受けて、ご飯も友達としゃべりながら食べられるのかと楽しみにしていました。しかし、学校へ行くと友達とは二メートル以上も距離をとらないといけなくて、暑いのにマスクをして授業を受けたり、給食も前を向いて静かに食べたりなど、今までとはまったく違うことに驚きました。今まであたり前だったことはあたり前じゃなくて、とても幸せなことだったのだと気づくことができました。

 今までは、学校に行くのがあたり前で、友達や家族と楽しい生活を送れるのもあたり前で、嫌なことから逃げていたときもありました。しかし、今は生きていられること、あたり前のことがあたり前にできること全てが幸せなことなのだと気づき、嫌なことから逃げずに自分の好きなことも嫌いなことにも全力をつくし、楽しく生活できるありがたさを大切にし、これから過ごしていこうと思いました。今は、コロナであたり前のことをあたり前にできなくなってしまっているけれど、今の時期があるからこそ大切さに気づけたので、これからもこの気持ちを忘れずに過ごしていきたいです。