特別賞
「あいさつは幸せをよぶ」

半田市立宮池小学校4年

小嶋 優空こじま ゆら

 「おはよう!ゆらちゃん」
毎朝大きな声であいさつしてくれるのは、私の住んでいるマンションのかんり人さんです。

 小さなころ私は、その声におどろいてしまい、きちんとあいさつを返すことができませんでした。でも、毎朝かわらずあいさつしてくれるので、だんだんなれてきて、今では、私も大きな声であいさつを返せるようになりました。

 かんり人さんのお仕事は、マンションをいつもキレイにしておく事です。その中には、植木の手入れはもちろん、こわれそうなトビラはないか点検したり、住人のお年よりの相談にのったりもしています。

 私の帰りがおそくなってしまった時には、心配してマンションからはなれた所まで様子を見にきてくれたこともありました。

 私はそんなかんり人さんが大好きで、かんり人さんのようになりたいと思うようになりました。

 ある日マンションの階段で一人のおばあさんに会いました。そのおばあさんは足が不自由なのか、手すりにつかまってゆっくり下りていました。
「こんにちは、大丈夫ですか?荷物持ちましょうか?」
と私が声をかけると、おばあさんはニッコリわらって、
「ありがとう、大丈夫だよ。」
と言いました。数日後、家のチャイムが鳴りドアの外には、かんり人さんが立っていました。どうしたのか気になった私は、両親といっしょに話しを聞きに行くと、そこにはあの時のおばあさんもいっしょにいました。おばあさんはこう話してくれました。
「最近は、あいさつをしてくれる子が少なくなってきたと感じていたけど、そんな時、あんなにやさしい声をかけてくれて、私はなみだが出るほど、うれしい思いをさせてもらったよ。」
おばあさんは、あの日のお礼を言うために来てくれたのです。私は、うれしいような、はずかしいような気持になりました。両親もすごくよろこんでくれました。おばあさんは、私をさがすためにその出来事をかんり人さんに話すと、かんり人さんは、すぐにそれが私だと分かったと言ってくれました。

 私の小さな行動でこんなにも人をよろこばす事ができるなんて思ってもいませんでした。これからも、元気にあいさつをしていきたいと思います。

 おばあさんにもらったチョコレートはすごくおいしかったです。