「将来は医者になって世界中のみんなが平等に治療を受けられる世界にしたい。」そう思っていたのは小学六年生のころだった。
私は三年生のころ初めて医者になりたいと思うようになった。母が医療関係の仕事をしているということもあり、私は医療従事者に興味をもっていた。そして医者になりたいと思った一番のきっかけが祖母だった。私の祖母はSLEという膠原病をもっている。SLEは全身性エリテマトーデスと言い、代表的な自己免疫疾患の一つとされていて、難病に指定されている病気だ。祖母は手の形が変わってしまって、痛そうにしていたり、物がうまく開けられなかったり、薬をたくさん飲まないといけなかったり、車が運転できなくなってしまったり大変なことも多い。だが祖母は現在、病院に行って薬をもらって、病気と付き合いながら生活をしている。
六年生になったある日、私は父の勧めで、一つの医療ドラマを見た。そのドラマで、今この世界では、治療を受けたくても受けられない人がたくさんいるのだということを知った。病院には誰でもがいける場所だと思っていた私はすごく驚いた。私はその時、みんなが平等に治療を受けられるようにならないのかと思った。たくさんの人が苦しんで、お金がないことが理由で病院に行けず命を落としてしまう。そんなことがあっていいわけがないと強く思った。祖母が安全な場所で安心して治療を受け、薬をもらっているということは当たり前のことではないのだとその時はじめて知った。
私は、このドラマを見るまで、みんなが笑顔になってほしいという簡単な理由で医者になりたいと思っていたが、あの日から、私は病院に行けない人をなくして誰もが安心して病院に行ける世界を作りたい。そして、みんなに信用してもらえるような医者になりたい。そう思うようになった。
これから私は、たくさん努力して、自分の夢をかなえるために、勉強をしたい。ほかにも、体力をつけたり、人の話を聞く力をつけたり、やりたくないことも最後までしっかりとやる。そんな充実した学生生活を送りたいと思っている。
この世界に住む、誰もが平等に安心して治療が受けられ、みんなの笑顔を増やしたい。そして、生きる幸せ、希望を持てる、そんな環境を作り、楽しく元気に過ごせる人を増やしていきたいと思っている。これがわたしの夢であり、多くの人に伝えたいことである。