
「新介護保険制度のポイント 〜利用者、サービス提供者の視点から〜」
新介護保険制度の背景には、少子高齢化、特に団塊の世代が
65歳を迎える2015年からの介護に対応しようということがある。
今までの高齢者とは違う、団塊の世代の高齢者の生活スタイルに
対応していかなければならない。
新介護保険制度の大きな目的は、増大し続ける介護給付費を抑えることである。
その一方で、介護サービスの質の向上も求めている。
新制度の目玉は予防介護で、旧制度の要支援、要介護1の人たち、
さらに現在は元気な人のうち要介護になるリスクの高い人たちに、
介護給付とは別の介護予防サービスを提供し、要介護2以上に
ならないようにすることで介護給付の増加を抑えようというしているのである。
しかし、これは高齢者を「生物・医学モデル」でとらえるなどの問題点があり、
実効が上がるか疑問である。その他の改正点にもそれぞれ問題があり、
介護保険制度には今後も問題は山積している。