少子高齢社会の中、住環境やものづくりに求められる安全・安心の内容や
レベルは大きく変化している。従前の住環境づくりやものづくりでは生活者の
ニーズに十分対応できない現状を踏まえ、私は安全・安心を多角的にとらえた防犯が
一つのテーマになるのではないかと考えている。
特に犯罪では、罪種の管理、空間の管理、被害者の管理を考えていかなければならないが、
ここでノウハウを蓄積して福祉住環境やユニバーサルデザインへの取り組みに
広げていくこともできると思う。
防犯環境設計(CEPTED)は、環境で犯罪をコントロールできるのではないか
という新しい考え方であるが、ハード面だけ、ソフト面だけではなく、
その両方をうまく組み合わせ、住民自身でできるまちづくりを考えていく。
広い意味での安全・安心なまちづくりが、
福祉のまちづくりにもつながっていくのではないだろうか。
