特別賞
「大好きなおじいちゃん」

半田市立さくら小学校 4年

水谷 日和

私のおじいちゃんは、絵をかくのがとっても大好きでした。はがきの大きさから、つくえの大きさまで、いろんなしゅるいの大きさにかいていました。絵は、わたしがならっているバレエのいしょうを着た絵やおじいちゃんがさんぽのと中に見つけた風景など、家には、数えきれないほどの絵であふれています。でも、おじいちゃんはもういません。

夏休みが来ると、おじいちゃんのことで思い出すことがあります。それは、ふるさとの風景をかいた時の事です。

わたしは、ミツカンすの黒いへいと運河をかこうとしました。わたしは、おじいちゃんといっしょにその絵をかく場所に行き、下がきを少し始めました。その時、
「あっ、絵の具をわすれた。」
と、とつぜんおじいちゃんが大きな声で言いました。わたしは、いっしょにいたお姉ちゃんと顔を見合わせてわらってしまいました。その場でかくことはできなかったので、おじいちゃんが持っていたデジカメで写真をとり家に帰ってかくことにしました。

プリントアウトした写真を見て下がきを始めました。わたしがうまくかけないと、
「建物は、少しななめにかくといいよ。」
と教えてくれました。
「そうそう、じょうずだ。」
とほめてくれました。
色をぬる時も、
「この色とこの色をまぜると、ここの風景にあうんじゃないか。」
とアドバイスをしてくれました。川の水が流れている様子をかく時は、
「ほわんとかくといいよ。」
と教えてくれました。すると、本当に水が流れているように感じました。マークをかく時も、
「そうだ。白い色をていねいにぬってごらん。うまい、うまい。」
と声をかけてくれました。

おじいちゃんと話しながらかいていると、自分でかいたものじゃないと思うくらいどんどんじょうずにかけていきました。

夏休みが終わって、学校へ持っていった時には、
「ひよりちゃん、すごくじょうず。」
「わぁ、本物そっくり。」
こんな声をかけてもらって、とってもうれしくなりました。

でも、おじいちゃんは、天国へ旅立ってしまいました。もうおじいちゃんといっしょに絵をかくことは、できませんがおじいちゃんといっしょに絵をかいた思い出は、わたしの心の中にずっと生きています。

絵をかくとき、おじいちゃんの教えてくれたこつを思い出してこれからもかいていきたいです。