半田市長賞
「私のこせい」

半田市立乙川東小学校 5年

金子 りりなかねこ    

私は、生まれたときから小さくて、そのまま小さく育ってきました。とても小さいので五年生に見られることがありません。今でも1年生だと思われることがあります。下の年に見られることはいつものことなのでなれてはいますが、うれしいことではありません。

2才のときから病院に行っていますが、低身長の原因がみつからないので、何もちりょうが出来ません。大きくなりたいのに、大きくなれなくていやな思いをしたこともありました。

そんなとき、病院の先生が「一つのこせいだよ」と、言ってくれました。
そのとき、少しだけうれしい気持ちになりました。そういうふうに思うことはとても大事なことだと気付きました。小さいことをとても気にしていたのは自分だけかもしれない。と思ったことでした。

考えてみると、学校の友達も私が小さいからといって、いじめてきた事はありません。最初は小さいと言われるけど、学校に行くのがいやになるほど言われた事はありません。みんなと同じように遊んでくれます。とどかない物を代わりに取ってくれて、助けてくれることもあります。小さくても何も変わらないのだとよく考えてみれば分かります。

世の中には私みたいな小さいことがなやみの人ばかりではなくて、目が見えない人、耳が聞こえない人のような身体障害の人。お父さんのいない子。外国の人。友達と上手に遊べない子。これもみんな私と同じこせいだと思えば、いやな思いをすることが少なくなるはずです。かわいそうだと思うのではなく、その人のこせいだと思うことが出来れば、いじめや差別がなくなるかもしれません。こせいを持っている人がそれをこせいと思えるようになることも大切だけど、周りの人がこせいだと思ってあげることの方が簡単に出来ることだと思います。そしてそれが大切な事だと思います。

もしかしたらみんなが一人一つこせいを持っているかもしれないです。知らない間にいやな思いをさせてしまっているかもしれないです。友達のみんなが私の小さいことを受け入れてくれるように、私もみんなのこせいを受け入れたいです。まだ私が知らないこせいがあるかもしれないけど、そのときはまずそのこせいのことを知ってあげたいです。

まずは私が小さいことがこせいだとむねをはって言えるようにしたいです。私の家はお父さんもいないけどそれもこせい。そう思うと毎日の生活も楽しくなります。私のこの気持ちが一人でも多くの人にとどくといいです。