わたしのおとうさんは、今たんしんふにんをしていて、いえにはいません。へい日は、まいあさごはんをたべている時に、でんわをします。これが、にっかになっています。でんわでは、「パパ、おはよう」のあと、学校であったできごとをはなし、おねえちゃんとおかあさんといっしょに、「パパ、ばいばーい」と、大きな声で言っています。
わたしのいえには、金魚がいます。かぞくで夏まつりに行った時、金魚すくいでもらった金魚です。わたしは、金魚に「ひろしくん」という名前をつけました。おとうさんがいなくて、さみしいからです。ともだちにはなすと、みんなわらうけど、わたしはすごくきにいっています。まい日、えさをあげながら、「金魚のひろしくん、えさだよ」と、はなしかけています。
ごはんをたべる時のせきは、わたしのとなりがおとうさんのせきです。でも、いつもはおとうさんがいないので、一人ぼっちみたいですごくさみしいです。おねえちゃんとおかあさんが、となりどうしですわっているのを見ると、うらやましいです。だから、おとうさんがかえってきてくれると、ごはんの時間がうれしくて、大すきな時間になります。
おとうさんは、いえにかえってくると、げんかんにはいってすぐ、「あー木のにおいがする」といいます。わたしは、ぜんぜんにおわないけど、おとうさんは時どきしかいえにかえってこないので、木のにおいがするそうです。そのあと、「ただいまー」といいます。それからの時間がたのしすぎて、あっというまにすぎてしまいます。
おとうさんが、まつ本にかえる時、ばいばいの「チュー」をします。ちょっとてれるけど、おとうさんのことが大すきなので、うれしいです。でも、いつもおもっています。「はやく、たんしんふにん、おわらないかな」と。そうなったら、まい日でんわではなくて、おとうさんのかおが見られるのにな。